くるうみ。~あなたと過ごした3日間~
どこまでも広がる水平線……と言いたいけど、灰色の雲のお陰でぼんやりと霞んだ境目しか見えない。


あ~あ、晴れだったら最高なのに……。


残念に思いながら岩壁の下を見ると、ちょうどいい具合の海岸と洞穴が見えた。


どうやら島の裏側で木に囲まれてるから誰も気付いてないらしく、人の気配はない。


やった、見つけたよ!!


あたしはもうちょっと詳しくと体を前に屈ませてよくよく見たら、その洞窟にはここから行けそうな感じがした。


「瑠璃香、どこだ?」


「勇人、こっちこっち!」


後ろからあたしを呼ぶ勇人の声がしたから、興奮したあたしは勢いよく立ち上がった次の瞬間。


ぐらついてた足元の岩がバランスを崩し、あたしの体も一緒に滑り落ちた。


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