くるうみ。~あなたと過ごした3日間~
料理ができない位で否定するような人とは結婚したくないなあ……なんて思うよ。


今は美味しいお惣菜だってあるし、冷凍食品やインスタントや……何かしら手段はあるんだし。


相手がお料理好きならモアベター。

あたしだって洗濯なんかはできるから、役割分担すればいいのよ。


なんていろいろとシミュレーションしてみたら、明石先輩はどうかななんて考えてしまう。


やっぱり家庭的な料理上手な女の子がいいのかなあ……。


「瑠璃香、早くしなさい!」


お母さんに怒られて、あたしは渋々と台所に入ってエプロンをかけると、流しの中にあるじゃがいもの量をみてげんなりした。


軽くバケツ一杯分のお芋さん達が泥だらけでスタンバイしてます。


おばあちゃんが栽培した自家製のじゃがいもだから美味しいんだけど、いざ料理するとなると大変だわ。


「こんなにどうするの?」


水道の蛇口をひねりながら訊けば、お味噌汁とコロッケに使うって答えがあった。


う゛~~コロッケかあ。

あたしの大好物だし。


太るのはわかってるけど、あのほくほく感がたまらないんだよね。


よっし、それじゃあ頑張るか! とあたしはない腕を捲った。
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