予言と未来
「4界には、森羅万象を司る、神霊(みたま)と呼ばれる者が居ます。」
「人界にも、ですか?」
「はい。しかし、人界には神霊が少ないので、人間は魔法が使えません。」
(そりゃ、そうでしょ。)
リアルに魔法を使う人が居たら、問題だ。
「神霊は森羅万象に宿るので、勿論 私達の躰にも宿っています。人間は蓄積量が少ないです。」
(何か さっきから、人間だけ はぶられてる。)
愛光は思わず笑ってしまった。
「だから私は、神霊の力を借りて、普通の人間から見たら、翼が見えないように しています。それが見えた貴方は つまり私の、いえ、私達の捜し人なんです。」
此処からが本題です。
そう言って、リホは真剣な表情に なる。
「天界と地界は、仲が悪いです。聖なる者と穢れた者ですから。天界と空界の仲は良いんです。」
リホの瞳が、憂いを帯びる。
「天界と空界には、ある予言が伝わっていました。その予言は、こう言うものです。」
リホは、すぅっと息を吸うと、その予言を暗唱した。