本当の好きを教えてあげる〜番外編完結〜
「ということだからさくらちゃんを連れて帰ってもいいよな?これで払ってて」



お札を一枚テーブルの上に置いた広重さんはそのまま私の手を引き喫茶店を出た。


私はその時、『社内恋愛禁止令』しか頭に浮かんで来なくてまた同じ彼が一番傷つく言葉を放ったことすら気づかなかったんだ。




「あ、あの、広重さん。手を離してもらえないですか?」





「さくらちゃん、あんなこと言っちゃいけない。いくら、社内恋愛を隠したいとは言え、俺に惹かれたなんて言われたら・・・俺も抑えられない」
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