私はヴァンパイア
「大丈夫か?ローズ」

気がつくと、龍に抱きかかえられて居た

ここは…屋敷の前か

「ありがとう、大丈夫」

龍の肩に手をやりながら、足を下ろした

何だ?

お兄様と別にイヤな気配を感じ……

「うッ!」

こみ上げて来た突然の吐き気に口元を抑える

「どうした⁈」

龍とみうが駆け寄って来た

何だ?

これは……

「血臭…」

屋敷からか?

それにしても、このレベルは尋常じゃない

「大丈夫?」

こいつら普通のヴァンパイアには感じないか

純血種は五感が鋭すぎて困る

ヤバイ、酔いそう

2分ほどその場にうずくまって居ると、ようやく吐き気が収まる

「悪かった、もう平気 行こう」

ミナミと龍は心配していたけど、今はそんな場合じゃない






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