水ノ宮の陰陽師と巫女
多数決をするまでもなく、出し物は

「占いカフェ」になった。

誰が占いをするか……。ここで問題が出た。

「でも誰が占いをする?」

「てか、委員長でいいんじゃないの―?」

なんて意見も飛び交っている。

「楓がいいと思いまーす!」

と、言う声が聞こえた瞬間、

「へっ?」

と、思った。

私?なんで私なの?いや、無理無理無理。そう思っていると

「楓の家って神社だし~」

と、まどかが言い出した。

「ちょ、ちょっと待って!」

確かにうちは神社だ。それも400年も代々続く、陰陽師とその仕えていた巫女の家。
 確かに占いは、やろうと思えばできるけど……。
 直盤を持ち込むなんて、無理ですから!

そう思い

「家が神社でも、占いとかしないから、無理だから、他の人、委員長でも~って言ってたじゃない?委員長が占えばいいかと思うんだけど……。」

と、言ってもみんなの視線は、私の元に集まってくる。

「あ……。そうそう、タロットカードで占いとかできる人いなかったっけ?」

あぁ……!と、みんなが思い出したかのように、私への視線が、矢野真理の方にうつった。
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