社内人気No.1のアイツに不意打ちで愛されています。
「お前最近、氷室と仲悪くねぇ?何かあったか?」
「…別に。軽い男が嫌いなだけ」
「…その言い方、やっぱり何かあっただろ」
「何もないってば」
探りを入れるように言う拓真に、私はそのまま早足で奥にある資料室へ向かって行った。
「…何もない、ねぇ」
ー
いや、あぁは言ったけどさ…本当は色々ありまくりだよ…!!
けどさすがにキス云々の話は拓真にはしづらいし…嫌いなのは、事実だし。
(そう、嫌い。大嫌い)
言い聞かせるように、心で呟く。