社内人気No.1のアイツに不意打ちで愛されています。



「…ん…」

「……」



薄暗いそこで、重ねる唇。

首へ回される細い腕に応えるようにその折れそうな体を抱きしめる。



(…相変わらず、細い人)



女に言い寄られるのは、いつものこと。

こうして時間を潰すのも慣れたもので、女はみんな暇潰し。
キスして、体重ねて、愛を囁いて…気持ちいい思いは出来るし決して恋人ではないから後腐れないし、『お互い様』。



何も悪いことなんてない。

例え相手が本気になっても、俺だけは落ちない。



ゲーム、みたいなものだ。





『…最低』





だけどあの目は、違う目で俺を見る。




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