悪魔の彼



今日はそのことについて話し合うことになっていた。

「ティープ、話しがあるんだけど……。」




そういうと分かっていたかのように、真剣な目で頷いた。


「もうそろそろ、ここをでて違う友人のところにお世話になろうと思うんだ。」



ティープが言った。



「俺は迷惑なんかしてない。まだここにいてもいいんだぞ。」


ティープの優しさがひしひしと伝わってくる。


私達はいろんな優しさに包まれている。



あたたかい優しさに。





だからこそここまで来れたのだ。

怪我もすることなく、追っ手に捕まることもなく……


「ティープにはもうこれ以上迷惑はかけられない。」

イアが静かに言う。



その声には感謝の気持ちがいっぱいいっぱいに含まれていた。








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