relations

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「これが、かあさんの高校の頃の話よ」

「へえ~、かあさんらしくないね。もっとクールでかっこいい、恋愛興味なしな高校生活を送ってたんだと思ってたのに」

「今のかなり傷ついた…かあさん苦しい」

「ごめんごめん」

「律子は、食器でも並べといて」

「は~い」

あのころが懐かしい。今考えれば、かなりこっぱずかしいことだったなあと改めて思う。

「そういえば、かあさんのその、幼馴染どうなったの?」

「…さあ?どうなったでしょう!ご想像にお任せします」

「あっ、逃げた!…どうなったのかな…あっ、父さん帰ってきた、おかえり」

「ただいま」

「あなた、洗濯物はちゃんと洗濯機入れといてね」

「わかった、わかった」

今は、この生活がいっとう楽しい。今が楽しめればそれでいいんだと思う。

「そういえば、かあさんの幼馴染知ってる?」

「幼馴染?…千鶴、お前」

「ふふふ、さあ、今日は父さんの好きな、野菜炒めよ。楽で作りやすいから、ありがたいわ」

「おお、さて食べようか」

私は、にっこり微笑み言った。



「京一、早く食べよっ!」







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