relations

ーーーーーーーーーーーー

「この、数年後オチ、何回使うの」
「えっ、ごめん、直しとく」

数年後、色々な出来事があった矢川高校を卒業して、私は念願の小説家になった。

母からも、「頑張りなさい」と一言言われた。その顔が微かに微笑んでいたと思う。

「〆切いつ?」
「明日」
「ふーん、明日……ええぇっ!明日っ!?」
「…言ったよ、一週間前に」
「間に合わないよぉ…」

忙しいけど順風満帆。あの放課後の出来事から本当にいろいろあったなぁ…本当に。

「涼風、コーヒーある?」
「ないっ!」
「ないのかよ…買ってくるわ」
「行ってらっしゃい、五百蔵さん」
「今は仕事じゃないよ」
「い・お・ろ・い・さ・ん」
「ちっ…行ってきます」


なんか奇跡的に作家と編集者の関係になり、付き合い始めた。一応仕事では五百蔵さんって読んでる。

…名前で呼ぶのが恥ずかしいのもあるんだけどね…









続く
< 85 / 104 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop