大切なもの



朝。


私はいつものように途中まで兄と並んで歩いていた。


「実紗、リボン曲がってるぞ」


「え?あれ、ほんとだ…ありがと、ナツにぃ」


お兄ちゃんこと、城野夏斗。175㎝前後の身長に茶色い髪。


優しくて頼りがいのある兄。


けど、シスコンなのが玉にキズである。


しばらく世間話をして十字の交差点で私たちは別れた。
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