『一生のお願い、聞いてよ。』
むしゃくしゃする。
イライラする。
タバコに火をつけてれんについていく。
『タバコ吸うんだー、俺にも一本ちょうだい』
れんに一本タバコを手渡した。
れんは手慣れたようにタバコを吸いだした。
「れん、タバコ吸うんだ?」
『うん、マイセンだけどね』
「へえー」
正直"マイセン"が何か分かんなかった。
だけど、大してれんに興味もないし、どうどもよくて適当に返した。
『ここだよー』
「ふーん」
れんがドアを開けてくれて、あたしは家の中に入った。
『俺の部屋こっちー』
れんの部屋を覗くと、洋服や漫画本が散らかった"ザ男部屋"て感じ。
『好きに座っていいよー』
「って言っても座るとこないじゃん(笑)」
『ごめん(笑)』
あたしは漫画本を一冊手に取り、ベッドに座った。