『一生のお願い、聞いてよ。』



れんはキスをしながらあたしを押し倒した。


舌が入ってきて、一瞬ちょっと気持ち悪かったけど、れんの優しいキスは、むしゃくしゃした気持ちを和らげてくれた。



そのまま、あたしはれんに抱かれた。




レイプのことを思い出すんじゃないかと少しビクビクしたけど、れんは優しく抱いてくれて、レイプのことを思い出すどころか、この瞬間は、こんなあたしを必要としてくれてる。


あたしだけを見てくれてる。


すごく、幸せな気分になった。




れんが疲れて寝ている間に、あたしはれんの家を出た。




タバコに火をつけ、歩いて家まで戻った。



部屋に入ると、すぐに紅茶花伝と『白い恋人』をクローゼットの奥に隠した。


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