オレンジ
出会い
出会いは2013年春、駅で働く僕は28歳の妻子持ちで何の不満もなく普通の生活を送っていた。

そんな時彼女は駅のお土産売り場の販売員として入社して来ました。

他の販売員の方はオレンジのエプロン
でも彼女は青いエプロンをしていた。
アルバイトかな?
かわいいよね〜
同僚の人達もみんな言っていた。

いつも彼女だけは僕とすれ違うたびに「お疲れ様です!」と目を合わせて笑顔で挨拶してくる。
まぁ他の販売員の人達も普通に挨拶はするが、彼女はひときわ輝いてみえた。

かわいいなぁ、明るいし!何歳なんだろ?絶対若いな!とか色々考えてた。
でもこの時はそれだけだった。
仕事が忙しい時や家に帰れば普通に忘れていた。

そんな毎日を過ごし相変わらずそんな他愛もない彼女の話を同僚としていたがその同僚は「自分とすれ違う時は普通です」と言う、また別の同僚も。

周りから見ると彼女が僕に挨拶する時はまた雰囲気が違うらしい…
言われて見ると確かによく目が合う気もする。
気のせいだとしても何だか嬉しかった。

この時に気付いたけど目が合うって時点で僕はもう意識してたんだね 笑

それでも僕は結婚してるし何があるわけでもなく、名前も知らなければ話す事もないまま時間が過ぎていった…

そんなある日売り場から彼女がいなくなってしまった。
アルバイトだから辞めちゃったのかな?
何となく一言も話さなかった事に後悔しました。

そしてまた時間が過ぎ彼女の事も忘れかけてた頃、売り場には周りの販売員と同じオレンジ色のエプロンをして仕事をしている彼女がいた。

後から聞いた話、正社員らしく研修のためしばらく違う所に行っていたらしい。

話さないにしても、また会えて以前のように挨拶してくれたのが凄く嬉しく思えた。
会社は違うけど近くで働いてる彼女を見たり、仕事上彼女と話す事があり気付いた事がある。

この子天然だ!って言うかアホだ!笑
聞き間違い、言い間違いが多く、僕が商品を回収しようと彼女のお店に行き商品を回収してまだありますか?
と彼女に聞くと返って来た言葉が「ドライアイス⁉」全く意味がわからない… 笑

またある日はキッチンペーパーを「わ〜」と言いながら下に落とし転がして
それを追いかけていた。
恥ずかしそうに言い訳をする彼女もまたかわいく見えた。
この子面白過ぎる、かわいいし、明るいし、アホ 笑
僕はこんな人とは今まで出会った事がなく、ますます彼女に惹かれてしまった。

タイミングは沢山あったけど、でも自分からは話かけられない。

そんな自分にイライラしていた所、うちの店の受付の子が彼女と同い年で仲がいいらしく、よく彼女と話すみたいで彼女の事を聞いてしまった。

受付の子の話だと話題はいつも僕の事らしく「ヤバイ!カッコいい!カッコいい!」と言っていたらしい。
その時彼女の名前も歳も聞いた、19歳‼
若いとは思ったけど未成年かい‼って心の中で叫んでしまいました 笑

でも歳は関係なく自分の事を思ってくれてたのが嬉し過ぎて思わずうちの店の受付の子に「じゃあアドレス聞いといて‼」って言ってしまった…

もちろん断わられる不安もあったし近い所で働いてるから気まずくなる可能性もある。

そして断わられた 笑

その時彼女の言ってた言葉が「え〜ちょっと待って恥ずかし過ぎる!」らしい。
えっ⁉
まったく!不思議過ぎるわ‼ 笑

でも結局後から教えてもらった!!
そしてメールのやり取りをしてるうちに僕は車が好きなのでドライブに行く事になりました。

直接会って話するのも初めてで職場の駅に迎えに行くのもドキドキ‼

結婚して6年、もちろん女の子と2人きりで会うのも結婚してからは初めて。
ずっと忘れていたこのソワソワ、ドキドキする感覚を思い出しました。

これがまだ好きとかではない、何となく始まった彼女との恋だったのです。






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