color ~蒼の色~
「……帰ろうっ…。私、大丈夫…っ!何も…されてないっ」
握られた手の痛さなんて、気にならない。
やっと、戻ってくれた。
総二郎に、私の知ってる総二郎に!
全身で震えて立てない私の身体を、まるで壊れ物を扱うように、抱き上げてくれた。
「…帰ろう、蒼」
「…っん、うんっ」
安堵で、全身から力が抜けていき、私は気を失ってしまった。
遠くで私を呼ぶ声を聞いた気がした。
―――――――――――……………。
次に目を覚ましたとき、保健室のベッドだった。
「蒼ちゃんっ!!」
「…………まどか?」
「よかった!よかった!!」
握っていた私の手を額につけ、泣いているまどか。
「ごめん、心配かけて……」
「めちゃくちゃ…っ心配したぁっ!」
「うん…」
嬉しい―――…。
私、助かったんだ。
「ね、まどか。総二郎たちは?」
「ん…今先生に呼ばれてる…。窓ガラス割っちゃったけど、総二郎君悪くないよ」
私が気絶した後、物音や生徒からの通報で、先生達が駆けつけたと、まどかは言った。
「総二郎君、ちょっとやりすぎたかもだけど、それより富田さんと2年の人が大変みたい」
「そっか…」
「総二郎君たちも一緒に帰れるから、ここで待ってよう。みんな、蒼ちゃんの心配してたよ」
クラスメイトも心配して、保健室に来てくれていたらしく、私は本当に何事もなくてよかったと、今さらながらに襲ってくる震えと嬉しさで、涙が溢れた。
会いたい――――……………。
総二郎に会いたい…。
早く、早く。
私を抱きしめて、総二郎。
握られた手の痛さなんて、気にならない。
やっと、戻ってくれた。
総二郎に、私の知ってる総二郎に!
全身で震えて立てない私の身体を、まるで壊れ物を扱うように、抱き上げてくれた。
「…帰ろう、蒼」
「…っん、うんっ」
安堵で、全身から力が抜けていき、私は気を失ってしまった。
遠くで私を呼ぶ声を聞いた気がした。
―――――――――――……………。
次に目を覚ましたとき、保健室のベッドだった。
「蒼ちゃんっ!!」
「…………まどか?」
「よかった!よかった!!」
握っていた私の手を額につけ、泣いているまどか。
「ごめん、心配かけて……」
「めちゃくちゃ…っ心配したぁっ!」
「うん…」
嬉しい―――…。
私、助かったんだ。
「ね、まどか。総二郎たちは?」
「ん…今先生に呼ばれてる…。窓ガラス割っちゃったけど、総二郎君悪くないよ」
私が気絶した後、物音や生徒からの通報で、先生達が駆けつけたと、まどかは言った。
「総二郎君、ちょっとやりすぎたかもだけど、それより富田さんと2年の人が大変みたい」
「そっか…」
「総二郎君たちも一緒に帰れるから、ここで待ってよう。みんな、蒼ちゃんの心配してたよ」
クラスメイトも心配して、保健室に来てくれていたらしく、私は本当に何事もなくてよかったと、今さらながらに襲ってくる震えと嬉しさで、涙が溢れた。
会いたい――――……………。
総二郎に会いたい…。
早く、早く。
私を抱きしめて、総二郎。