3秒小説
ひゃくろくじゅうさん


「歪になりたい」


といつも言っていた彼女が、ある日、


「歪になれた!」


と言って、うれしそうに口の中を見せてきた。


彼女の奥歯から、赤ちゃんくらいの指が生えて動いていた。



< 163 / 1,000 >

この作品をシェア

pagetop