3秒小説
ひゃくきゅうじゅうきゅう


花火大会のあとの帰り道、人気のない田んぼ道を家族で歩いていると、父が突然、


「見るな!」


と叫んで私の目をふさいだ。母の息を呑む音がした。


濃い血の臭いが、ゆっくりと近づいてきた。


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