3秒小説
にひゃくはちじゅうさん


夕方、学校から帰ってリビングに行くと、


部屋の隅に、鎖をぎちぎちに巻きつけられた木箱が置かれていた。中から、かすかに人の息遣いが聞こえる。


「開けたら殺すから」


テレビを見ながら、母が無表情で言った。




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