3秒小説
ごひゃくななじゅうろく


「ここどこ?ねえ、ここどこなのよお?」


夕方、ギャル風のファッションに身を包んだ女子高生が、泣きそうな声をあげながら、うろうろとさまよっていた。


その少女の両目玉が、ありえない動きでぐるぐると激しく回っていた。


「よく見えないよお。ここどこお?」




古い墓場だった。




< 576 / 1,000 >

この作品をシェア

pagetop