3秒小説
ろっぴゃくにじゅうろく


夏の終わりのある日、


「おなかの中が、かゆいんだ」


朝、顔を青くしながら兄が言った。


夕方、兄は突然倒れて血を吐いた。


血の中には、何万匹もの蚊がびちゃびちゃとのたうちまわっていた。


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