3秒小説
ろっぴゃくにじゅうなな


全身に、骨や血管が剥き出しになる程の、惨い傷を負った男が、前に立ちふさがって、


「・・・・・・これで・・・・・・頼む・・・・・・これで・・・・・・」

と呟きながら、


彫刻刀を、私に差し出したのでございます。




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