3秒小説
ろっぴゃくごじゅうご


同窓会で、十年ぶりに高校時代の友人に会った。


彼女は何か灰色の塊をバッグに入れて持ち歩いていた。


「それ何?」


「ああ、これ?私の子供。今年で五歳になるんだけど、ずっと粘土ばかり食べさせてたら、こうなったの。はははっ」


よく見ると、その塊には目と口があった。



< 655 / 1,000 >

この作品をシェア

pagetop