3秒小説
ななひゃくじゅうさん


夜中に電話が鳴った。


まぶたをこすりながら出ると、男だか女だか、子供だか老人だかわからない声で、


「見つけた」


とだけ聞こえた。




受話器の穴から、ねばついた汁があふれだしてきた。




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