ずっと大好き…この恋は永遠…



悠太の話題に敏感になったせいか、でたらめに決まっている永井との噂まで気になってしまっていた。


何日か前に、南商で偶然見かけた2人の姿。


その日の夜、突然ケーキを買って来たみのりは、初めは元気だったのに途中からは何か考えているようだった。


もしかしたら、それは…

永井の事を考えていたのかもしれない。


永井と会った後ろめたさで、急に来たのかもしれない。



……。



「…ばかじゃねぇの?」


自分の行き過ぎる想像に呆れてため息をつきながら、タバコに火をつけた。


ようやく吸えたタバコが白い煙を上げる。


タバコのせいなのか、熱くなった気持ちが元の温度に下がったのか…


とりあえず落ち着いた気持ちに一息つきながら塚越との話を整理した。



我慢できずに塚越に言ってしまった言葉に、浅井が頭を抱えた。


「まずいだろ…アレ」


浅井のつぶやいた独り言が、白い煙に吸い込まれた。


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