ずっと大好き…この恋は永遠…

もう1人じゃ…




『みのりちゃんっ

助けて〜…』


その週の土曜日、悟が電話で泣きついてきた。


何事かと思い、少し驚いた様子でみのりが聞き返すと、その理由が分かった。


『なんかさぁ…姉ちゃんが生理用品買ってこいとか言うんだよ…

オレ、恥ずかしくて無理でさぁ…

しかも母ちゃんは仕事でいないし…

みのりちゃん…だめ?』


可愛く甘えたような声を出す悟に、みのりがクスクス笑う。


年上のはずなのに、子供っぽい悟はなんだか弟のようで可愛く感じる。


そんな弟の頼みを断るなんてできるわけない。


「いいよ(笑)

何号室だか教えてもらえたら持ってくよ」


悟の大げさに喜ぶ声を聞いてから電話を切る。


時計は10時10分を示していて、薬局の開いている時間だった。



一通り準備をして家を出て近くの薬局に立ち寄る。


とりあえず2サイズ買ってから車に乗り込んで…

ふと浅井の事が頭に浮かんだ。


沙紀に会いに行く事を言った方がいいのか迷って…

でも、どっちみち浅井は教習中だし、言うにしても夜電話で話せばいいと頷いてから車を走らせた。


土曜日の10時半。


早いせいか、道が空いていて15分ほどで病院に着くことが出来た。


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