ずっと大好き…この恋は永遠…



これでもかってほどに主張する金髪に、ピアスは耳たぶに収まりきらず、ヘリックスやらコングやら…

軟骨まで開けられたピアスは存在感満開。



悟の外見と、自分の現状。

どっちが世間受けが悪いのか…


そんな事を考えて、ばかばかしくなって止めた。


「おまえもっとちゃんとすれば?」


「あ?あぁ、髪?

いんだよ。今のうちしかできないんだから。

今のうちなら若気の至りって事で許されるじゃん」


指先で髪を摘みながら笑う悟に、言わなきゃよかったと後悔した。


『若気の至り』

離婚もそれに値するなら…


またしてもバカな考えに行き着いてしまって、3度目のため息が浅井の口から落とされる。



今の状態に不満がある訳じゃない。


あんなにも望んだみのりが隣にいてくれる。

それを後ろめたく思う事もなくなった。


はっきり言って満足しているし、何も問題なんかない。



そんな浅井の頭を悩ませるのは…

みのりの親の反応。



「情けねぇな…」


すれ違う男が、みんな自分より好位置にいるように思えて、へこんだ気分がまたしぼんでいく。


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