ずっと大好き…この恋は永遠…



「…なんで中退したの?」


みのりが視線を合わせないまま悠太に聞くと、悠太が一瞬だけみのりを見て…

また視線を窓の外に向けた。


暗くなってきた空に、車のスモールランプが目立つようになってきた車道は少し渋滞していた。



「…母さんが病気で倒れたから」


ゆっくりと話し出した悠太に、みのりが視線を悠太に移す。


「入院しなきゃで金かかったし…」


「だって…おじさんは?」


悠太の家族は両親と悠太の3人。


父親が働いてれば、悠太が中退するほど大変ではないはずなのに…


「父さんは…4年前に出て行ったっきり…

今はどこにいるか知らない」


「4年前…?

4年前って…」


みのりの言葉の先を読んだように、悠太が口を開く。


「父さんが出てったのはみぃと別れる前だよ。

卒業の3ヶ月くらい前」


悠太の両親とはみのりも仲が良かった。


付き合ってる間も、悠太の家に遊びに行く度におばさんと話した。


たまに会うおじさんも、いつもニコニコしていて…


夫婦仲はとても上手くいっているように見えた。


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