雪の涙
「分かってる!!分かってるけど…。」

俺は親父の声を遮って言った。

「俺がお前を預かるのは本来なら明日までだ。そういう契約だったからな。ただ、俺はお前に居てほしい。これは、お前が組長だからとか、そういう事じゃ無く息子として居てほしい。だが、これは俺の願望でしかない。お前が戻りたいのなら戻れば良い。葛城組の事は気にしなくて良いからな」

「あぁ…」

「じゃあな」

親父が出て行った。

それと、同時に晃が入って来た。

「どうした?」

「さっきの話聞こえちゃって…。それで、俺も出ていってほしくないな…って思って。葛城組は西國組より、結束力あるし組長もしっかりしてるし…。組長出てったら潰れちゃうだろ!?だから、出てかないでほしいな。こんな良い組を潰してほしくないな…って思って…」

「…お前には話そうか…。明日、何があるかを…」
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