Blood Tear
もう1人の兵士はローグに手を出す素振りを見せれば何時でも斬りかかれるよう剣を突きつけ威嚇する。
「…貴方に頼みたい事があるのです。ベイン・ローグ 様……」
馬の上から自分を見下ろすローグの前で膝を折り頭を下げるジーク。
ベインは突然跪いた彼に不機嫌そうに眉を潜める。
しかし彼は何か思いついたのか嫌味に笑うと馬から降りた。
「彼を捉えろ」
兵士に命ずる彼は両腕を掴まれ身動きのとれないジークに歩み寄る。
斬られた腹から血が溢れ、着ていた白いシャツが真っ赤に染まっていた。
「頼みとは何だ、ジーク・ブロッガー」
身動きの取れない今なら、彼を簡単に殺す事もできる。
シェノーラを我が者にする為には邪魔な存在である彼を今直ぐにでも殺してしまいたい。
だが、死ぬ前に頼みの1つ訊いてやろうと殺意を抑えジークに問のだった。