Blood Tear
ポツリと雨が降り出した頃、馬を走らせていたローグは突然手綱を引きその馬の足を止めた。
彼の前方、スウィール国から1人、ゆっくりとした足取りで何者かが此方へ向かってくる。
鋭い眼差しを向けるその人物はシェノーラの執事ジーク・ブロッガー。
ローグの一番嫌手で一番殺したい人物である。
ジークの人を殺しそうな鋭い目つきに護衛の兵士2人はローグを護るようにジークの前に立ちはだかる。
剣を抜き距離を縮める彼に止まるよう促すが、ローグしか目に入らない彼は立ち止まる事はない。
警告を聞かない彼に兵士は剣を振るう。
普段の彼なら難なく交わす筈なのに、今の彼は周りが見えていないのか、兵士の攻撃を避ける事なく鋭い刃をその身に受けた。
振り下ろした剣は彼の身体を斬り鮮血を辺りに散らす。
肩から脇腹まで斜めに斬られた彼は苦痛に顔を歪めながらも斬りつけた兵士を突き飛ばし更にローグへと距離を縮める。