Blood Tear
「貴様、何者だ?」
「御挨拶遅れました、ベイン・ローグ様」
兵士の剣を奪いローグの邪魔をした目の前の人物。
ふっと吹いた冷たい風が、その人物の被っていた帽子を飛ばす。
「!貴様は……レグナード・ディ・ルーガン……」
風に靡く金髪に澄んだ青の瞳。
十字のピアスが左耳で揺れていた。
露わになった彼の顔を目にした瞬間、ローグは驚いたように彼の名を口にする。
鋭く睨むレグルは動揺したローグを突き飛ばし彼と距離を取った。
「レグル、何故ーー」
何故此処に居るのか問おうとしたジークだが、頬に痛みを感じ地面に倒れた彼は途中で言葉を止めた。
痛む頬に指を添え身を起こすジークは自分を殴った張本人、レグルを睨む。
「何が死ぬ覚悟はできているだ……笑わせるな!」
命を捨てようとした彼に声を荒げるレグル。
拳を握る彼は苛立ちを露わにする。
「自分の為にお前が命を絶ったと聞いて、彼奴が幸せに暮らせると思っているのか!?あの笑顔を取り戻すとでも思っているのか!?」
地面に尻をつく彼の襟を掴むレグルはジークの瞳を真っ直ぐに見つめる。