Blood Tear


鍵を受け取った彼女は伏せていた顔を上げ揺れる瞳を彼へと向ける。




 「…私が此処から逃げれば、手を貸した貴方が苦しむ 事になる……それでも貴方は傷つかないと……死なないと 、そう言える……?」


未だ信用できない彼女は貴方まで巻き込む訳にはいかないと言う。



しかしコウガは彼女を安心させるように優しい瞳で彼女を見つめ頷いた。




 「俺は死なないよ。君だって死なない。ジークもレグルも、フィーヤもこの国の人達も皆、君の前から消えたりしない。絶対に」


真っ直ぐ見つめる彼の瞳は嘘を言っているようには全く見えない。




彼女は迷っているのか彼から目をそらし、受け取った鍵を握り締めた。














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