Blood Tear
林から抜け出し、リオンの故郷、ナティス村に足を踏み入れたコウガ達。
レオンの肩に乗っていたイースは彼から降りると村の奥にそびえ建つ塔を指差した。
「リオン様はきっと彼処に……急ぎましょう」
今度は間違えずコウガの腕を取ると塔に向かって駆け出すイース。
彼女の後を追うコウガ達は村の異変に気づき怪訝な顔をする。
陽は昇ったばかりだが、村の中に人影は見あたらない。
並ぶ家屋の中にも人の気配を感じる事はなかった。
もう此処には誰も住んでいないのだろうか。
神の瞳を頼りに生きてきたこの村の人々。
崇めていた神の遣いを突如失い、彼の助言に頼りきっていた村人達は混乱し、この村から逃げ出したのだろう。