Blood Tear
息をしないシエンの冷たいその頬を優しく撫でるリオン。
何時の間にか青と銅に戻っていたその瞳で上空を睨む。
5階の廊下には、ローブを身に纏う3人の姿が。
銃を構える人物と傍に付き添う人物、手すりに腰掛け矢を放つ人物はコウガ達の足止めをする。
銃を構える人物、ライアを睨み続けるリオンは落ちていた短剣を手に取った。
それを握り締める彼を見下ろすライアは首を傾げる。
何をするつもりなのか、全員が見守る中、彼はその短剣を自分へと向けた。
「リオン様!?」
刃を見つめる彼の真意に気づきイースは飛び出すが目の前に放たれた矢に足止めされる。
「…初めからこうしておけば良かった……そうすれば、誰も苦しむ事も…死ぬ事もなかったのに……」
悲しそうな顔をした彼は短剣を力強く握り締め、意を決したようにその刃を突き刺した。