君に伝える物語
君に伝える物語
親愛なる君へ。

君とケンカして今日で一週間になるね。

こんなに派手にケンカしたことは今までなかったね。

まさかいつもおしゃべりな君が、一言も話してくれなくなる日が来るなんて僕は想像していなかったんだ。

元来僕は口下手で、

きっと君に伝えなきゃいけないことの10分の1だって言えていなくて。

僕は君に甘えていたんだと思う。

君が何も言わない僕のことを、いつもいつも許してくれるから。

いつの間にかそれを当たり前だと思っていた。

本当はちゃんと僕の口から君の目を見て話さなきゃいけないんだと思う。

だけど君に面と向かって話すのは、とても照れくさくて。

でも電話じゃうまく話せそうになくて。

メールで伝えるのもなんだか違う気がして。

今時手紙なんて、とかも思ったけれど。

君がいつも記念日や誕生日に手紙をつづってくれるから。

今日は僕が君に手紙で伝えようと思うんだ。

それがなんだか一番しっくりきて。

僕ららしいやり取りだと思うんだ。

僕の字は君みたいにきれいじゃないから、読みづらいと思う。

先に謝っとくね。

ごめんなさい。
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