【完】まりあ ~人魚姫の涙~
驚きながらも何とか演技を終えた私は、監督の『カット』の声と共に立ち上がる。
ううん…、
立ち上がろうとしたのだけど私は大分、泳ぎ疲れたのだろう…。
足に力が入らずにふらついてしまった---
「あっ…!!!」
「…………っ」
地面に倒れてしまうと思っていた私の体は、裕也さんに支えられていた。
お互いの体がびしょ濡れのままでも抱き合えば、裕也さんの温もりが自分の体にも伝わってきて自然と温かくなってくる。
すぐに離してくれると思っていた裕也さんは、今だ私を離さず抱きしめていていた。
そんな裕也さんに驚き、チラリと顔を覗き込めば---