【完】まりあ ~人魚姫の涙~
「…そう…、なんだ」
もう過去の事だからいいとして…、
それでも結構ショックだった私は力なく苦笑いしてしまった。
「人魚だった時のマリアの泳ぎは最高に綺麗だった。…今のまりあちゃんの泳ぎも、昔に負けないくらいとても素敵でずっと目が離せなかったよ」
柔らかく微笑む敦さんこそ、本当に綺麗で---
男の人に綺麗なんて言葉を使ってはいけないのかもしれないけれど…、
でも、そんな敦さんを間近で見れるなんて私には勿体無いな。
そう思いながら敦さんから目が離せなかった私の腕を、突然誰かに掴また。
そしてそのままグッと後ろへと引っ張られる。
「………えっ?!」
「…離れろ」