だから、恋なんて。

「はぁ~、やっぱり俺、美咲さんなら彼女にしてもいいわ~」

「…んグッ」

だから、なんで上からなのよっ。
口いっぱいのサラダのお蔭で、にこにこ笑う医者を睨むしかない。

「へぇ~、そうなんだぁ……結城先生は、彼女いないんだ?」

今度は前に座る千鶴が含み笑いで私の視線を受け止める。

「ボク的には五割くらいで美咲さんが彼女のつもりなんですけどね」

「五割ねぇ……もうちょっといってるかもよ?」

「じゃあ、もうちょっと努力します」

「そうね。でも、美咲のどこがよかったの?」

「ち、ちづるっ」

信じられない展開に抗議の声をあげるけれど、直人さんも「あ、僕も聞きたいな」なんて全然味方がいない。超アウェー感なんですけど。

「まぁ、それはご想像にお任せしますよ。これ以上美咲さんを虐めても可愛そうなんで」

「ふぅ~ん、結構ムッツリなんだ」

「医者なんて大体ムッツリですよ」

おいおい、そりゃ全国のお医者様からクレーム来ますよ。

あんたはムッツリかもしれないですけど、例えば青見先生なんて絶対違うと思うし。

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