だから、恋なんて。

スーパーに寄ったはいいけれど、今日は何食べよう…。

適当にすぐ食べられるものも買ったけれど、今からシャワーをして食べるとなると夜の九時くらいにはなる。

そうするとやっぱり惣菜系は胃もたれがなぁ。

こんなことを考えずに夜中の二時でも焼肉とかこってり系のラーメンを食べられていた日々が懐かしいわ。

別に食が細くなったわけじゃないから食べようと思えば肉だってラーメンだってスイーツだっていけるのよ。

ただ、そのあとが自分を呪いたくなるくらい胃もたれに苦しむことになるから。

なんとなく夜にそんなものを食べたくなくなる。

「やっぱお茶漬けかなぁ」

呟きながらマンションのエントランスの扉を開け、エレベーターのボタンを押す。

自分の部屋があるフロアに降り立つと、どこからともなく夕食の匂いがする。

< 39 / 365 >

この作品をシェア

pagetop