だから、恋なんて。
「違うよ、榊のSの話を考えてたの」
「え、なに?やっぱりアンタたちってそうなの」
「だから、違う~。そうじゃなくて、弄られるって話」
「へぇ~、どんなことで弄られるんです?」
「や、どんなことって言われても…」
「やっぱりオトコのことなんじゃない~?」
真性Мの雫までSに変わっちゃったんじゃないかと思えるほどの二人の攻めに、どうやらМよりの私が耐えられるはずもなく。
またしても夢の話から腕をつかまれた話まで洗いざらい話をさせられる。
「それってほんとにただ避けられるのが不愉快ってだけですかね?」
「だよね、わざわざ腕はつかみにこないでしょ」
「いや、だからさ、ただ椅子と一緒に捕まえてくれただけかもしれないし…」