空色ホイッスル
これから試合があることは分かってるけど、全力でスタンド席に走る。
選手専用の入り口を出て、スタンド席に繋がる長い階段を上って……。
スタンド席に着くと、たくさん観客がいるって言うのに
不貞腐れた顔をして俺のスパイクを持つ母さんがすぐに目に入った。
階段を下りて、急いで向かうと……
「心臓に悪いから二度としないで!」
と言われてスパイクを渡された。
「……分かってる」
俺はそれだけ言うとまたロッカールームに走る。
だけど、……その足はすぐに止まった。
だって俺の目の前に芽衣がいたから。