失望巡りて世界は廻る
フェイ・ロウ



誰もいないであろう山奥。

近くに水の流れる音がしたから、そこで少し休もう。

そう思って茂みを掻き分けたのに……



「む?なんだ貴様は」

「………。」



4番目の【失望】は、その名に相応しく怪訝な顔をして目前の男を見つめた。


白く袖の長いチャイナ服、黒くゆったりとしたズボン。凛々しい少年だが、容姿からして中国人であろう。

手には刀。後程知ったのだが、どうやら『青竜刀』というらしい。

物珍しげに4番目が見つめていると、相手の少年も4番目をマジマジと見つめてきた。


原因はきっと、ゴスロリというこの場にミスマッチな服装。

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