最高の演奏
「夏帆ぉ、部活どうしよかなぁ?」
そう投げかけてきたのは美緒だった。
「あれ、まだ決めてなかったんだ?やりたいこととか無いの?」
「吹奏楽部、初心者なんだけど気になってるんだよね~」
…吹奏楽部
その言葉に反応してしまった。
木東先生。
「練習とか辛くないの?」
「…いっ、色々あってさ、すごく入りたいの!」
色々?
美緒は何を焦ってるんだろう?
「美緒が入りたいなら、そうすれば?やりたいことしなよ」
「夏帆、ありがとぉ♪また顧問の先生に相談しよっと♪」
美緒が木東先生と話すの?
ずるい、正直言って。
そんな気持ちが芽生えてしまった。