コンクリート・ハウス
「…父さん。」


俺は体を起こそうとした。


「ああ、気にすんな。すぐ居なくなるからよ…なぁ、夜の9時にここにまた来いや。」


「…うん、わかったよ。」


「じゃあな。」


「父さん。」


「ん?」


「鼻毛伸びてるよ。」


「うるせぇや。」



眼鏡の父さんは笑いながら、片手を上げて居なくなった。


俺はそのまま眠りに落ちた。

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