武士道セブンティーン!!

そう言いすらりと抜かれた刀身に、蝋燭のぼんやりした光が写った。


剣道っ子であるあたしは、剣に関するものが大好きだ。

小六の時、修学旅行先の奈良で、禁止されていた木刀を担任の目を盗んで購入し、結局バレて取り上げられたことがあった。

もうあの時は号泣し、見かねた先生が最終日の日に返してくれた。

……とまぁ、そんなこともあって、ピタリと頬に当てられたリアリティーのある刀に地味に興奮し、

「すごーい。本物みたいじゃん」

と、あらぬことか手で思いっきり握りしめてしまった。

「……っつ、」

「なっ、馬鹿かお前は!本物に決まってるだろうが!」

手のひらに走った鋭い痛みにすぐ手を離した。

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