武士道セブンティーン!!

あたしはふぅと息を吐くと、立てた膝に顎をのせた。


「普通の女じゃないことも、口が悪いのも。
……異様なこともね」

「……」

永倉はあたしを見ていたが、あたしは永倉を見なかった。


「こんな眼帯着けてるんだし。怪しいですよねぇ」

「…眼帯だったのか?」

「はい」

「……」


永倉が黙りこんだ。口ごもる姿は、きっと迷っているんだろう。

聞いて良いのか、駄目なのか。


「あたし、こんなんだから。年寄りとかガキにはよく懐かれるんだけど、
大人からはウケ悪くて。いーかげんだからね」


だから、知ってるんですよ。


「ちゃんと分かってますから。自分の立場も。
貴方たちがあたしを疑ってるのも、よく思ってないのも」


< 82 / 337 >

この作品をシェア

pagetop