二重人格神様~金と碧の王~



何が起きたのか、一瞬分からなかったが、直ぐに理解出来た。



私を、床に倒れたまま、しっかりと抱きしめるたくましい腕。

いつも乱暴だった、腕がその時はとても、優しく私を、抱き締めていてそそのまま固まっていれば、頭上から深いため息が聞こえた。


「何してるんだよ…きちんと、前を向いてあるけ」


「…あ」


そう、私を抱き締めていて、いるのは…あのグレンさんだ。


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