二重人格神様~金と碧の王~



どうして、どうして…グレンさんが?私を毛嫌いして、あんなことをしたグレンさんが…



「…どうして?」


「あ?」

抱き締められながら、彼を見上げればグレンさんは首を傾げ、それに構わず、私は続けた。



「どうして、助けてくれたんですか?」


ただ、純粋に感じた質問にグレンさんは唖然と数秒間だまり、不意に視線を離すと抱き締めていた手を離し、勢いよく立ち上がる。



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