二重人格神様~金と碧の王~



「あそこ、行く?」


「…え?」


指さされたのは、いつも寝ている、ベッド。意味なんて、わかった。


「で…でも…」

「いやだ?アイツに先をこされる前に、したい」


チュと、触れるだけのキスに顔が更に赤くなる。


「けど、抱かないって…」

「言った。でも、あれは、あの時。今はいま」


「あ…明るいし…」

「その方がよく、見える」


「恥ずかしい…ですっ…身体…綺麗じゃないし…」


「綺麗だよ。さっき、言ったじゃないか、月よりも綺麗だと」


もう、その口説き文句に反抗する言葉など、見つからない。


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